木のちから

木の緑を見るとなぜ元気になるのか?

コンクリート塀と生垣を見たときの脳波を比較した実験があります。
場所は屋外、三方、ブロック塀(H=1.8m)に囲まれた人工物空間(3.5m×2.6m、床はインターロッキングブロック)と
同じく三方、きんもくせい(H=1.8m)に囲まれた植物空間(3.5m×2.6m、床はコウライ芝)に被験者を閉眼状態で椅子に座らせます。
80デシベルの騒音を目をつぶったまま90秒間聞かせます。
80デシベルは、目ざまし時計の音くらいです。これを1分半もヘッドホンでガンガン聞かされるんです。
目をあけてからそれそれの空間を見たときの脳波を比較します。
測定する脳波はα波です。
α波は通常閉眼時にあらわれ、目を開けると消滅します。
しかし、好きなことに打ち込む等、心身がリラックスしながらも理想的な集中状態を作り出している時にあらわれます。
確か、対局中のプロ棋士の脳波がそうであったと何かの本で読みました(んん、ケンシロウもそうかも)。
結果ですが、人工物空間では、α波がゆっくり増加したのに対して、植物空間ではα波がより早く増加し、明らかな差が見られました。
つまり、植物空間では騒音ストレスからの回復が早いということです。
閉眼静か⇒閉眼騒音⇒静かに空間直視⇒閉眼という流れの中で、α波の状態を追う中で男性と女性では少し差がありました。
男性よりも女性の方が、植物によって著しく回復させられています。
木の緑を見ると元気になったのは、ストレス疲労からの回復が早かったからなんですね。
疲労気味な時は、身近な森林浴スポットを探して是非いってください。
都市に住んでいる方は、神社という選択肢もありますよ。
いいじゃないですか、ぼんやりとすわっとぃるだけで元気になるんですから。