木のちから

テクノストレス

森林・自然と感性医学の分野で、日本生理人類学会長を勤めていた佐藤方彦氏が次のように述べています。
「人類の祖先が生まれて、霊長類の仲間として森に住みはじめたのが約600万円前。
猿人⇒原人⇒旧人⇒新人と進化し、ヒトが人間にとなってからの500万年の間、人間が生活してきたのは自然環境でした。
人間の歴史の中で都市が出現したのはごく最近のことです。
太古の野生の森や草原に生きた脳を以て私たちは都市生活を営んでいます。
人間の生理機能は、脳、神経、筋肉、肺、消火器、肝臓や感覚系も、全て自然環境の下で進化し、自然環境用に作られています。」
産業革命以降を都市化とするなら、99.99%を人間は自然環境で暮らしてきたことになる。
つまり、人類は都市の中で無理をして暮らしていることになる。
これがテクノストレスという考え方です。
都会に住む人はいまさらそんなことを言われてもと、取り合わないかもしれません。
でも、過剰なほどのIT化が進む過緊張時代で、原因不明の疲れだとか、労働拒否現象など、説明のつかないことが、この考えを肯定すると納得がいくはずです。
では、どうしたらよいのでしょうか?
生活の中で自然回帰する習慣や環境を整えることが一番です。
いま流行の山登りやハイキングはとてもいいですね。
年配者ばかりでなく、若い人の山歩きが広まっています。
森の中に別荘を持てる人はうらやましいですね。
もうひとつは、自宅を自然素材で造り込むことです。
現代では、無理をせず、普通にしていてもストレスを感じるのだと思えば、今までできなかった対策が打てますね。